草の根・人間の安全保障無償資金協力事業開始式およびサルト県知事表敬 (4県の保健医療センター増改修及び医療機材整備計画:サルト県)

令和3年7月20日
 
7月16日(金)、眞銅竜日郎大使は、草の根人間の安全保障無償資金協力「4県の保健医療センター増改修及び医療機材整備計画」の事業実施地区の1つであるサルト県ビジャ・コンスティチュシオン市の国家保健サービス機構(ASSE)保健医療センターで、事業開始式典に出席しました。
新型コロナウイルス感染症の影響が続く状況の中で、今回の式典は、感染拡大防止のための政府の衛生プロトコルを遵守しつつ、同保健医療センター前で開催されました。
本案件はCOVID-19感染下において、地方の診療所やプライマリヘルスケアセンターで遠隔治療を実施するための基本インフラ(診療施設の改修、専用機材の設置)の構築支援を実施するもので、地方部でのコロナ感染リスクを削減すると共に、国家的取り組みがなされている遠隔診療システムの側面支援を目的としています。
式典には被供与団体代表としてレオナルド・シプリアニASSE会長、ASSEサルト県支所リカルド・ボウク所長、サルト県グスタホ・チリフ官房長、ビジャ・コンスティチュシオン市カルロス・ソウト市長、ほかが参加しました。


本計画で整備予定のASSEビジャ・コンスティチュシオン保健医療センター前
(左から:眞銅大使、ASSEシプリアニ会長、ASSEマルセロ・ソーサ副会長、
ASSEフリオ・ミカック理事、サルト県チリフ官房長、ASSE北部地域事務所イボン・ブルーノ所長、
ビジャ・コンスティチュシオン市ソウト市長、ASSEサルト県支所リカルド・ボウク所長)


医療センター前広場「ホアキン・スアレズプラザ」への桜の記念植樹



 
被供与団体代表のレオナルド・シプリアニASSE会長からは、ビジャ・コンスティチュシオンで全国平均を大幅に上回る発達障害の子供たちがいるという問題を知り、この問題を解決する一助として、昨年来検討が進められていた草の根事業によるASSE地方保健医療センター整備事業にこの地区を加えることを提案した経緯が説明され、併せて日本政府の協力に心から感謝する旨発言がありました。
ASSEサルト県支所リカルド・ボウク所長からは、ブドウ園で植物の病気を発見するために、ブドウの木にバラを接ぎ木して病気の発生を予察する技術になぞらえて、眞銅大使がもたらす桜の木がもたらす満開の花は、この地の医療施設の整備が進展することを実感させるものとなるだろうと述べました。
ソウト市長からは、当地ビジャ・コンスティチュシオン市の医療センターで必要とされている整備改修が行われることに感銘し、市民を代表して感謝の意を表したい旨発言がありました。
眞銅大使からは、本プロジェクトの実施によって、医療機器などの不足により遠隔地から拠点病院への患者の移送が必要であった地域に迅速かつ適切な医療サービスを提供することができることとなり、これらの保健センターが所管する地域の約24,000人のユーザーに提供される医療サービスが改善され、都市部と農村部の格差是正に貢献する事が期待される旨発言しました。
 
また同日、眞銅大使はサルト県庁を訪問しアンドレス・リマ知事を表敬しました。表敬の際には、リマ知事のほかグスタホ・チリフ官房長、ホアン・パブロ・セシオ総合調整官が同席し、パンデミック下におけるサルト県の現状と、過年度草の根事業で整備した母乳収集プロジェクトの進捗について発言がありました。
眞銅大使からは、本年がウルグアイと日本の外交関係樹立100周年の記念すべき年であることから様々な記念事業を展開していること、7月23日から開催される東京オリンピックなどに言及しました。


また日本とウルグアイの外交関係樹立100周年の佳節を祝して、サルト県との協力の下、県庁前広場「33人の東方人プラザ」に記念の桜を植樹しました。
 

サルト県庁での表敬
(左からセシオ総合調整官、チリフ官房長、レマ知事、眞銅大使)

  
サルト県サルト市で開催された100周年記念植樹式の様子。
(場所:「33人の東方人プラザ」、左:眞銅大使、右:リマ知事)
 
 
今後100年に亘るサルト県と日本の絆を確信して、式典と植樹式を行いました。