- 内政
(1)政府,議会の動向
ア.1日,大統領選挙予備選挙が実施された。事前の予想通りFAではバスケス候補が, コロラド党ではボルダベリー候補が圧勝した。他方国民党では当初の予測と異なり
ラカジェ・ポウ候補が逆転勝利した。
イ.5日,当地主要各紙は,選挙裁判所が公表した開票率100%の時点での選挙を
大要次の通り報じた。
投票率:37.08%(有権者数2,668,775人,総投票数989,710)
主要候補得票数および得票率:
FA
タバレ・バスケス候補 244,060票(81.9%)
コンスタンサ・モレイラ候補 53,093票(17.8%)
国民党
ルイス・アルベルト・ラカジェ・ポウ候補 222,147票(54.3%)
ホルヘ・ララニャガ候補 185,703票(45.4%)
コロラド党
ペドロ・ボルダベリー候補 101,744票(74.0%)
ホセ・アモリン・バジェ候補 35,061票(25.5%)
政党別得票数および得票率:
FA 297,856票(31.1%)
国民党 408,963票(41.3%)
コロラド党 137,452票(13.9%)
ウ.13日、「ウルグアイ・ベトナム科学技術協力に関する法律第19218号」が公布された。
エ.23日、国会審議中の「オーディオビジュアル通信サービス法」(通称メディア法) につき与党FAの 派閥セレグニ戦線(FLS)は条文の検討に更に一週間をかけるよう要請した。
(2)与党FAの動向
15日、FAは党内で副大統領候補選挙を実施、ラウル・センディック前ANCAP総裁 が選出された。
(3)野党の動向
ア.12日、ホルヘ・ララニャガ上院議員はラカジェ・ポウ大統領候補と会談。会談の 結果、ララニャガ
上院議員を国民党副大統領候補とすることが決定された。
イ.29日、ペドロ・ボルダベリー上院議員は報道に対し、コロラド党の副大統領候補 は近日中に決定
されるであろうと述べた。
(4)労働関係
ア.18日,全国労働総同盟(PIT-CNT)は2014年下半期の行動計画を策定、加盟労 組に対し、刑事罰適用年齢の引き下げに反対するよう要請した。
イ.20日、PIT-CNT事務局はアルマグロ外相と会合し、アルゼンチンとの通商関係及び 右関係が労働市場へ与える影響につき話し合った。
(5)その他
ア.11日、アルティガス将軍生誕250周年を記念し、カネロネス県サウセに
アルテ ィガス将軍歴史博物館が開館。開館式にはムヒカ大統領も出席した。
イ.27日、1973年の軍事クーデターから41周年を迎え、各地で研究・記念集会が開催された。
2.外交
(1)要人往来
ア.アルマグロ外相の米州機構会合出席
3日,アルマグロ外相はパラグアイ・アスンシオンにおいて開催された第44回米 州機構通常会合に 出席し、「社会的包摂を伴う発展」(Desarrollo con Inclusion Social)につき演説した。
イ.アストリ副大統領の訪露
6日より11日まで,アストリ副大統領は露サンクト・ペテルブルク市及びモスクワを公式訪問、
ワレンチナ・マトヴィエンコ連邦院(上院)議長らと会談し、二国間の 経済及び文化関係の強化、
露・メルコスール関係等につき話し合った。
ウ.ムヒカ大統領のG77+中国臨時首脳会合出席
14~15日,ムヒカ大統領はボリビア・サンタクルスにて開催されたG77+中国 臨時首脳会合に
出席、今次会合のテーマである「良く生きる(vivir bien)ための新たな世界秩序」につき、大量消費
生活を批判する演説を行った。
エ.グアテマラ外相の来訪
2日,カレラ・グアテマラ外相が当国を訪問し,二国間関係、メルコスールと中米統合機構(SICA)
関係及び多国間関係等幅広いテーマにつきアルマグロ外相と 会談した。
(2)シリア問題
6日,アルマグロ外相はシリア紛争につき潘基文国連事務総長宛に書簡を送付,書簡中で紛争
犠牲者へ人道支援が確実に届くよう国際社会が最大限の努力を払う 必要があると述べた。
(3)メルコスール
9日,当地メルコスール本部にてメルコスール議会第13回臨時会合が実施された。右会合では、
ウルグアイ政府深水港省庁間委員会よりロチャ県深水港建設計画につき説明が行われた。
ムヒカ大統領も出席し演説した
(4)UPMセルロース工場問題
12日,UPMセルロース工場の年間生産量引き上げが認可された。右決定につきアルゼンチン政は
13日,二国間関係を見直すと発表し,またハーグ国際司法裁判所に本件を再提訴する予定であると 発表した。
(5)国際機関関係
ア.4日,ウルグアイ政府は「鉱山における安全及び健康に関する国際労働機関(ILO)第176 号条約」(1995年採択)を批准した。
イ.4日,李勇(Li Yong)国連工業開発機関(UNIDO)事務局長が来訪し,クレイメルマン工業 エネルギー鉱業大臣と当国のエネルギー計画,港湾等につき会談した。
3.社会
(1)治安関係
ア.犯罪凶悪化について,最近10日間で発生した2件の事件に関する裁判所の関 連ファイルから,
犯人らが犯行時に容赦なく発砲し,警察に追跡された際にもた とえ警察官であろうと同様に発砲して いることが確認されている。なお,警察幹 部によると,警察官への発砲は1年半前ごろから始まり, 主に追跡時又は麻薬 使用時である。また,検事によると,最近 犯罪者による警察官への不服従が
目 立ち,警察官も発砲することで,一般人を巻き添えにしたり,犯人を負傷させたりすることで刑事 責任を問われる(特に背後から発砲した場合等)ことを恐れて,発砲できない状況にあることを指摘 している。
イ.司法や警察関係者によると,少年犯罪における銃の使用が増加している。背景 には,どんな武器を 使用しても少年法で保護されていることや,最近の商店経営 よる銃器の正当な所持の増加等を
受けて,「撃たれる前に撃つ」という,銃は 使用するためにあるといった意識が蔓延している。
ウ.司法官憲における監視カメラの録画画像の有効性について,警察と司法関係者との間で見解の
相違が確認されている。ボノミ内相は同画像を証拠材料として参考にする判事と,そうでない判事が
居ることを批判。
エ.旧市街,セントロ及びコルドン地区には約300台の監視カメラが設置されており,24時間警察によっ て監視されている。
(2)社会
ア.12日、ウルグアイ化学薬学協会は、非医療用向精神目的大麻の薬局での販売許可を撤回する
よう政府に求める署名キャンペーンを開始した。
イ.24日、当地主要紙は、ウルグアイ大麻研究協会(AECU)が大麻規制管理法にもとづき、会員制
クラブとしての登録を教育文化省に対し申請したと報じた。
(了)