1 内政
●FA臨時党大会において,バスケス前大統領及びモレイラ上院議員が大統領候補に承認された。
2 外交
●国連ハイチ安定化ミッション撤退問題に関連し,ムヒカ大統領がブラジル及びベネズエラを,アルマグロ外相が米国及びハイチを各々訪問した。
●ブオノモ大統領府顧問が訪日し,日本政府関係者,企業関係者らと会談した。
3 社会
●2013年の麻薬関係の検挙人員は1855人,起訴人員は553人となっている。
●INAU施設から少年15人が脱走し,INAUの職員3人が負傷した。
【概要】
1 内政
(1)政府,議会及び与党FAの動向
ア 23日及び24日,FAは臨時党大会を開催し,次期大統領選挙に向けた政策プログラムを承認するとともに,バスケス前大統領(元社会党)及びモレイラ上院議員(Espacio 609)の両名を大統領候補として承認した。投票により1位となったバスケス前大統領は党大会の「公式推薦候補」となり,次点となったモレイラ上院議員も2014年6月1日に実施される党統一候補選挙に出馬することが承認された。
イ 11日及び12日にトルコ・イスタンブールで開催された社会主義インターナショナル理事会において,ラファエル・ミケリーニ上院議員(セレグニ戦線/Nuevo Espacio)が副議長の一人に任命された。
(2)世論調査結果
28日,Cifra社が支持政党に関する世論調査結果を公表し,FA44%,国民党27%,コロラド党15%,独立党2%等となった。
2 外交
(1)ムヒカ大統領のブラジル及びベネズエラ訪問
ムヒカ大統領は10日及び11日にブラジルを,12日にベネズエラを各々訪問した。今次訪問にはアルマグロ外相,フルゴーニ予算企画庁(OPP)長官,民間代表他が同行した。
ア 10日及び11日,ブラジルを訪問したムヒカ大統領はルセーフ同国大統領と会談を行い,国連ハイチ安定化ミッション撤退問題,EU・メルコスールFTA,二国間ハイレベルグループの進捗状況等につき意見交換を行った。
イ 12日,ベネズエラを訪問したムヒカ大統領はマドゥーロ同国大統領と会談し,国連ハイチ安定化ミッション撤退問題,EU・メルコスールFTA,次期メルコスール首脳会合日程等につき意見交換を行った。
(2)アルマグロ外相の米国およびハイチ訪問
25日~27日,アルマグロ外相は米国及びハイチを訪問した。今次訪問にはメネンデス国防次官が同行した。
ア 25日,米国を訪問したアルマグロ外相は,フィゲイレド・ブラジル外相,ラドスー国連PKO担当事務次長と会談し,国連ハイチ安定化ミッション撤退問題につき協議した。
イ 26日,ハイチを訪問したアルマグロ外相は,オノレ国連事務総長特別代表,レアルMINUSTAH司令官と会談し,国連ハイチ安定化ミッション撤退問題につき協議した。また,27日にはマルテリー・ハイチ大統領及びカジミール同国外相と会談した。
(3)ブオノモ大統領府顧問の訪日(戦略的実務者招へい)
17日~22日,ブオノモ大統領府顧問が訪日し,山田外務省中南米局長,経産省中山大臣官房審議官及び国交省山縣港湾局長との会談,政府系機関(JBIC)及び企業関係者との意見交換,横浜港視察,ウルグアイ・インフラセミナー等を行った。
(4)対ブラジル関係
5日~7日,ブラジルのドスサントス外務次官及びリオ・グランデ・ド・スル州のジェンロ知事が来訪し,ムヒカ大統領,アルマグロ外相他らと会談したほか,二国間国境地域協力・開発に関する新たなアジェンダ第9回ハイレベル会合に出席した。
(5)その他要人往訪
ア 7日,エルリッチ教育文化相は,パリで開催された第37回ユネスコ総会において首席代表演説を行った。
イ 14日~16日,ケチチアン観光スポーツ相はアルメニアを訪問し,サルグシャン同国大統領を表敬した。今次訪問にはポルト外務次官他が同行した。
ウ 21日~23日,アブラミヤン議長率いるアルメニア国民会議議員団が来訪し,アストリ副大統領兼上院議長,カルドソ下院議長らを表敬した。
エ 27日,サウジアラビアのタラル・ビン・アブドゥル・アズィス王子が来訪し,ムヒカ大統領らと会談した。
オ 28日,シーヤールトー・ハンガリー首相府長官が来訪し,ポルト外務次官(外相代行)と会談した。両国政府は,経済・技術協力に関する二国間協定に署名した。
3 社会
(1)治安
ア 2013年(11月6日現在)の麻薬関係の検挙人員は1855人,起訴人員は553人となっている。過去5年の起訴人員(2009年が750人,2010年が812人,2011年が702人,2012年が839人)と比べると本年は少なくなっている。
また,本年のマリファナの押収量は2061キログラム,コカインが81キログラムとなっており,マリファナのほとんどがパラグアイから密輸されている。ウルグアイは,麻薬密輸のトランジットとして使われており,多くはヨーロッパ(イタリアが多い)が最終目的地となっている。
イ 17日,INAU(ウルグアイ少年庁)施設から収容中の15人の少年が脱走し,うち8人が間もなく警察によって確保された。この事件で,INAUの職員3人が負傷した。脱走は年々減少してきているものの,この脱走で本年は31人となった。現在,同施設には,定員350人を大幅に超える650人が収容されている。