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在ウルグアイ日本国大使館
Embajada del Japón en el Uruguay

 
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ウルグアイ経済:6月

 

 

【概要】


●今後の予算審議が行われる中,社会関連予算の拡大のため,法人税引き上げや免税の再検討を主張する,フルゴーニ予算企画庁等の「経済チーム」と,課税を否定するロレンソ経済財務大臣の対立が見られた。


●海外からの資金流入が急激に増加する中,政府は,法定準備率の引き上げ,インフレ目標の改訂等の措置を発表した。

 

【本文】


1 概要


(1)フルゴーニ予算企画庁(OPP)長官は,教育・住宅・保健の予算を確保するため,法人税の引き上げや免税の再検討を考える必要があると述べた。アントネリ経済財務次官も更なる課税が必要であると述べたが,ロレンソ経済財務大臣は,今は課税について話をする時期ではないとして,課税に反対した。


(2)6日,政府は,投機資金の流入を抑制すると共に,ドル高を抑制するための措置を発表した。2012年に当国が投資適格国に格上げされて以来,海外からの資金流入が急激に増えており,2011年12月には,非居住者による当国の国債購入者は全体の2%であったが,2012年8月には全体の10%,また本年5月には50%となった。これを受け,6月10日より,ペソ建て国債の購入を希望する非居住者を対象に,法定準備率を50%に引き上げることとなった。


(3)また,これまで4-6%だったインフレターゲットを3-7%に引き上げることとなった。更に,これまではインフレ率抑制のために政策金利を重視していたが,今後はマネーサプライ等を重視することとなった。


(4)当国は,5月23日から6月14日までに9.02%ドル高が進んだ。

 

2 エネルギー


(1)電力消費


ア 市場委員会(ADME)によると,当国の電力消費量は,1984年は,1時間あたり3,676,288MWであったが,2012年は10,041,505MWとなった。


イ 2012年の電力需要の内,51%が水力,36%がサーマル,風力とバイオマスで6%となった。風力の発電量は25.1MWであったが,現在進められているプロジェクトが全て施行されれば,風力の発電量は1,200MW,バイオマスは232.7MWとなる。


ウ また,政府は太陽光発電に関して,200MWまでの入札を開始した。ブラジルが主なプロバイダーとなっている。


エ 他方,クレイメルマン工業エネルギー鉱業大臣は,脱石油化を進め,2015年には,石油依存度を62%から30%程度にしたいと述べた。


(2)液化天然ガス再気化ターミナル建設


ア 液化天然ガス再気化ターミナル建設事業で落札したGDF Suez社は,スペインのEnegasとの合同事業について協議を行っている。ムヒカ大統領がスペインを訪問した際に,スペイン政府より,当国の決定に懸念が示された。また,GDF Suez社の関係者は,GNL Suro,GNL Oriental社との事業も考えていると述べた。


イ 環境省は,GDF Suez社の浚渫事業に関する認可を出した。


ウ 政府は,8月初めにはGDF Suez社と契約署名を行い,すぐにでも建設事業を開始したいとしている。工業エネルギー鉱業省メンデス局長は,本件事業について,建設に31ヶ月を要し,2026年まででコストは11億2,500万ドルと見積もっていると述べた。


エ また,Gas Sayago社のMarta Jara社長は,本件関連インフラ事業のための人材契約を開始していると述べた。

 

(3)バイオディーゼル


12日,Alur社の2つ目のバイオディーゼル発電所の開所式が行われた。同発電所は,Capurroに,スウェーデンのAlfa Laval社により,1,500万ドルの投資により建設された。キャノーラ,ひまわり,大豆油等により,年間6,200リットルを生産し,現在Cousa社がPaso de Arenaで発電している2,000リットルを補完するものとなる。

 

3 インフラ


(1)鉄道公社(AFE)のセテリッチ総裁は,今後40-50年を見据えて,貨物輸送を考慮し,鉄道リハビリ事業等に,最低8億2,000万ドルから14億6,700万ドルの投資が必要であると述べた。


(2)11日より,中国による鉄道リハビリへの協力に関する法的枠組み作りが開始された。経済財務省,運輸公共事業省,鉄道公社(AFE)及び国家開発公社(CND)が協議を行っている。

 

4 物流


17日,中国の大型コンテナ船OOCL Quingdao(12万トン)がモンテビデオ港に寄港した。

 

5 農業


(1)アルゼンチンのGrupo Los Groboが米国(Vicus)社とウルグアイによるAgrofinaを買収し,当国の農薬市場に参入すると報じられた。投資額は7,550万ドル。


(2)12日,固定資産税課税法案が国会で承認された。今後2,000ヘクタール以上の農地を有する1,400戸の農家を対象に課税が行われる。


(3)ウルグアイ食肉協会(INAC)によると,当国から中国への牛肉の輸出は,6月第一週までの1年間で482%増となった。


(4)また,牛肉に引き続き,羊肉の輸出先第1位が中国となった。羊肉の輸出量は,6月半ばまでに236.3%増,輸出額は327.7%増となった。輸出先第2位はブラジル,第3位はロシアであった。

 

6 対中国関係


クレイメルマン工業エネルギー鉱業大臣は,ムヒカ大統領の中国及びスペイン訪問により,
両国との間で,繊維,自動車,太陽光の分野でのビジネスが具体化されると述べた。太陽光発電については,中国企業が関心を持っており,電力庁(UTE)の200MWの入札に参加すると述べた他,繊維分野では,7000万ドルの投資額でTexhong社がサン・ホセ県への進出を考えており,同社の関係者が視察に来ると述べた。

 

7 その他


(1)新車販売 


5月の新車販売は,前年同期比20%増で5,509台となった。乗用車の販売は40%増で1,600台トラックは28%増で312台であった。また,1-5月の新車販売は11%増で23,442台となった。


(2)保険会社


当国には官民合わせて15の保険会社があるが,2012年の保険会社の売り上げの対GDP比は2.2%となった。また本年6月までの3ヶ月間の売り上げは16%増で2億5,900万ドルとなった。


(3)小売り業


コンサルタント会社A.T. Kearneyは,当国は,小売業にとって魅力的な市場であり,小売り業発展のグローバル指数が,南米ではブラジル,チリに次いで3位であると発表した。外国企業による投資が増えており,Luis Vuitton, Cartier, Yves Snait Laurant, Ermenegildo Zegna, Emporio Armanim Calvan Klein等が既に当国に参入あるいは今後参入する予定である。チリのSodimac(ホームセンター)は,当国に2店舗を作る予定。


(4)建設部門への投資


建設分野への海外からの直接投資は,2004年には3,700万ドルであったが,2011年には8億8,300万ドルとなり,外国からの投資全体の35%を占めるようになった。特に,ブラジルやアルゼンチン,パラグアイ,チリ等からの投資が見られる。


(5)漁業


当国の魚の消費量は少なく,年間の一人あたりの牛肉消費量が約60キロであるのに対し,魚の消費量は9キロ。2010年の当国からの魚の輸出額は2億3,400万ドルで,主にブラジルやイタリア,ナイジェリア,スペイン,中国,コロンビア,エストニア,ガボン等に輸出された。また輸入額は6,000万ドル。主にメルルーサやニベ,マグロ,カタクチイワシなどが輸出されている。なお,漁業分野の従業者は約7,000人。


(6)鉱業大臣のタカタ社訪問


21日,クレイメルマン工業エネルギー鉱業大臣は,タカタ社を視察し,同社が地域統合に貢献しており,工業生産・経済・社会の模範であると賞賛した。


主な経済指標

 


2013年

1月

2月

3月

4月

5月

6月

消費者物価指数(%)

8.72

8.89

8.54

8.14

8.06

8.21

失業率(%)

6.7

6.1

6.6

6.7

6.3

6.6

平均賃金指数(%)

11.8

11.9

11.8

11.9

11.7

11.7

対ドル為替(ペソ)(平均)

19.326

19.111

18.997

18.983

19.244

20.656

新車売上台数

4,506

4,101

4,499

4,827

5,509

4,412

出所:国家統計院(INE)、ウルグアイ自動車コンセッション協会(ACAU)

 

消費者物価指数

 

1月

2月

3月

4月

5月

全体

8.72

8.89

8.54

8.14

8.06

食品・ノンアルコール飲料

12.06

12.16

11.35

10.65

10.61

アルコール飲料・タバコ

1.56

1.74

1.84

1.96

1.97

衣服・靴

4.53

4.29

4.69

4.63

4.36

住宅

8.87

10.38

10.41

10.11

9.88

家具・家庭用品

9.51

8.11

8.46

8.05

10.19

保健

8.82

8.14

8.80

9.05

9.00

運輸

6.35

5.27

5.03

3.88

3.31

通信

-0.24

-0.28

-0.25

-0.09

-0.12

娯楽・文化

4.23

7.83

4.75

4.73

4.22

教育

12.26

11.73

12.20

12.07

12.04

レストラン・ホテル

11.73

11.00

10.47

10.2

9.81

財・サービス

9.26

9.44

9.04

8.41

8.26

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出所:国家統計院(INE)

製造業指数(%)

 

3月

4月

全体

8.77

9.64

全体(石油精製を除く)

1.49

4.57

食品・飲料

7.41

8.67

繊維製品

-19.63

-15.00

衣服

-35.43

-28.81

皮等

-3.27

1.42

木材及び関連品

6.5

4.47

紙等

7.64

7.63

製本

-4.1

-0.02

石油派製品等

75.68

48.54

化学品

-7.45

1.33

皮・プラスチック製品

11.14

7.82

非金属鉱物

-8.36

-1.19

基礎金属

9.31

13.88

金属・機会・機器

-22.02

-10.83

電子機器以外の機械

7.11

6.93

電子機器・機械

2.04

15.62

医療機器等

6.28

13.5

自動車等

-18.07

-2.59

その他輸送機器

-12.02

-32.28

家具等

-16.55

-5.81

出所:国家統計院(INE)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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