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Japan

在ウルグアイ日本国大使館
Embajada del Japón en el Uruguay

 
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(2006年2月)

 

●概要

 経済全般は引き続き安定している。IMFミッションがウルグアイを訪問し、当国マクロ経済の現状を見て回ったが、総じて好意的な反応を示している。また、当国政府はIDBと世界銀行に対して支払い債務の前倒しを発表した。国内では工場占拠問題等の労働争議が散見されるが、右問題についてもボノミ労働相を中心として対策を協議している。

 

●経済指標関係

(1)物価動向 -消費者物価上昇率は前月比0.67%増-

 国家統計局の発表によれば、1月の消費者物価上昇率は前月比0.67%増(前年同月比6.65%増)となった。1月の1.37%より下がったものの、近年の推移と比較すると、引き続き高い率を残している。

 

(2)失業率 -2月の失業率が急増-

 国家統計局の発表によると、1月の全国平均失業率は13.4%と前月比1.5%増となった。労働人口率の増大がその要因と見られる。また、モンテビデオの失業率は12.4%、地方の失業率が14.0%と地方における雇用の難しさが露呈する結果となった。

 

(3)為替動向 -対ドルレートは24ペソ台で安定-

 1月末のペソの対ドルレートは、前月比0.05ペソ安の24.25ペソ(前年同期比1.25ペソ高)で終了した。

 

●経済関係トピックス

(1)COFAC問題

 1日、中央銀行(以下、中銀)は貯蓄融資協同組合(COFAC)の預金、引き出し、送金等の業務停止を通知した。同組合は05年3月にも資金繰りの困難から2週間にわたる業務停止に追い込まれており、今回で2度目となった。中銀は、02年に発生した当国銀行破綻の再現にはならず、他行に波及するおそれのないことを表明した。

 また、同日、ベネズエラ経済社会発展銀行(BANDES)が同組合の買い取りに関心を示し、同行関係者がウルグアイを訪問、同組合関係者との協議に入った。

 2日、中銀はCOFAC幹部の更迭及び監査委員会の設立を発表した。預金者保護と併せて、今後の同組合の買い取り先についてもBANDESを軸に進められることが明らかになった。

 7日、BANDES副総裁は、中銀幹部との会合の席で、共同出資による経営参画の可能性については否定的な態度を明らかにしたが、カンセラ中銀総裁は当国の法令に従う限りにおいては何も押しつけるものではないと理解を示した。その後、細部に関して協議が続き、16日にはCOFAC監査委員会がBANDES以外の協議先の可能性を模索する姿勢も見せるなど、流動的な要素も帯びるようになった。

 22日、最終的に監査委員会とBANDESとの間で投資額1,000万ドルでの買収内容で仮合意。24日に仮調印が行われた。 

 

(2)工場占拠問題

 昨年後半から散見されてきた当国内での従業員による工場占拠問題は拡大を続けており、産業界等から政府に対して懸念が表明されていた。

 6日、ボノミ労働相は工場占拠に対する対策を検討する考えを明らかにした。試案としては占拠の際における従業員間のコンセンサスの必要性や給与協議会への事前協議を義務づける等が披見された。その動きに対して労働総同盟(PIT/CNT)は従来の労働者の権利を抑制するものであってはならない旨表明した。

 12日、ボノミ労働相は関係閣僚間における同意を受け、13日にはバスケス大統領も了解し、本格的な関係者間の協議が開始した。

 

(3)国際金融機関に対する債務支払い

 今月に入り、政府内では国際金融機関に対する債務支払い前倒しへの動きが明らかになった。IMFとの間で協議されたと報じられていたが、アストリ経済財務相はIMFとの間の返済スケジュールは従来どおりとの発言を行っていた。

 16日、政府はIDB及び世界銀行に対する債務支払いの前倒しを発表した。IDBへの債務前倒し額は3億ドルであり、支払時期は06年に1回、07年に2回予定されていた。また、世界銀行への債務前倒し額は1.182億ドルであり、06年4月、10月、07年4月に予定されていたものである。右債務前倒し分に利子を追加した額が支払われる。当国政府としては、債券市場で資金を調達する方が1%ほど利子率が割安であることが決定の一因になったとされる。

 

(4)IMFミッション

 2日、昨年12月17日に当国政府がIMFに提出した趣意書の内容が公表された。同文書よれば、各種改革に向けた内容が盛り込まれており、予算執行のモニタリングを行う部局の強化をはじめ、社会保障銀行の監査・徴収の強化、税関や歳入庁等の横の連携の改善、税制改革法案の提出、不動産銀行の改善計画の提出、警察及び軍人年金の改革、中央銀行の改革等が今年上半期中に行われることが盛り込まれている。

 8日、IMFミッションが当国に到着し、マクロ経済等にかかるヒアリングが行われた。ミッション一行は、ヒアリングを通じて、安定的な経済成長及び将来的なプライマリー黒字の4%達成について楽観的な見通しを述べた。また、当国の経済パフォーマンスを高く評価し、06年の経済成長率も4%を超えるだろうと述べた。

 

(5)米国とのFTAの可能性

 6日、ニーロン在ウルグアイ米国臨時代理大使は、米国がウルグアイとのFTAの可能性について検討することに関心を有しているが、現時点において何らかの協議を行っているわけではない旨表明した。

 9日、ガルガノ外相は、米国とのFTAをテーマとした下院委員会の席で、米国とのFTAは二国間の議題として俎上に乗っていないことを表明した。同相は目下の課題として対米輸出に際する割り当ての拡大にある旨発言した。

 

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